大阪校デンマーク語☆西村先生より
デンマークのクリスマスまでの過ごし方をご紹介♪
2017年も最後の月に入りました。
欧米ではクリスマスの準備に忙しいひと月です。
日本でも、最近ではよく知られるようになっているアドベントカレンダー。
たとえば、チョコレートなどが1から24まで、
1つ1つの日付ボックスのところにはいっていて、
12月1日から24日まで
朝起きたら、その日のところを開けてみて・・・・というもの。
デンマークでも、スーパーなどでチョコレート入りのアドベントカレンダーが
売られていて、子供に買い与える親も多いです。
それとは別に、デンマークらしい
「Julekalender/ユーレカレンナー」(クリスマスカレンダーという意味です)を
代々受け継いでいる家庭もあります。
それは、お祖母さんやお母さんがひと針ひと針刺繍した手作りのもので、
刺繍の柄には、1から24までの数字も組み込まれていて
数字のところに、木やプラスチックでできたリングも縫い付けられているのです。
親たちは、11月中に24個の小さなプレゼントを包み、それをそのリングに1つずつ括り付け、11月30日の夜中に、子供達が寝ている間に飾り付け、12月1日の朝になったら子供達は大喜びで、1日1つだけ、日付のところの包みを開けることを許されます。
受け継ぐような刺繍のカレンダーがない家庭では、
代わりに階段や壁、戸棚などに数字をつけた24個の小さなプレゼントを用意します。
12月、朝起きるとすぐにJulekalender のところに駆け寄って、
数字を探して包みを開けて・・・という子供達の姿が見られ、
朝食の食卓には1から24までの日付が記されているろうそく、
「Kalenderlys/カレンナーリュス」(カレンダーキャンドルという意味です)が置かれ、
灯をともし、その日の分だけ燃えたら灯を消して
翌日、また次の日のところまで燃やします・・・
こうしてクリスマスイブが来るのを大人も子供も楽しみにするのです。
12月は1年で1番日照時間が短い月。
そんなまだ夜が明けきらない暗い朝もJulekalender のささやかなプレゼントと
Kalenderlysの温かい灯りで、楽しい一日のスタートとなり
外の冷たい風にもめげずに学校や職場に向かうデンマークの人達です。
Hygge(ヒュッゲ)というデンマーク語、
単純に訳すと「心地よさ」という名詞ですが
実際にデンマーク人たちが意味する「hygge」は、
こうした暮らしを楽しむささやかな工夫や
手作りの物を大切に引き継ぐ伝統に秘められているように思えます。