残暑の厳しかった8月30日「地域日本語教育と住民の社会参加 ~地域における日本語教育の在り方を考える~」に参加して来ました。
平成15年より毎年文化庁が行っている日本語教育大会です。
文化庁長官が大会当日に講演をするのは今年が初めてとのこと。
考古学者の卵としてイタリアで留学・発掘調査をしていた頃の話など「ことばと文化」について、興味深いお話も聞くことができました。
204万人(日本の人口の1.6%)
これはH24年末現在の在留外国人の数です。
これらの外国人が日本のコミュニティーの中で孤立しないためのいろいろな取り組みについて学んできました。
こちらの様子は、文化庁からYouTubeでも公開される予定だそうです。
興味深かったのは、後半に行われたパネルディスカッション。
5名のパネリスト(コミュニティーデザイナー・山崎氏、広島県呉市の市民団体代表・伊藤氏、ボリビア人協会代表・山田氏、北九州市多文化共生係長・福田氏、日本語教育学会・西川氏)と司会者・日本語教育センター・神吉氏による
「地域における日本語教室の在り方を考える」
というテーマのもと、これまでの取り組みの実績から今後の課題まで、笑いを交えての話が展開されました。
やはり実際の取り組みについてのお話は具体的で刺激があります!
例えば、呉市日本語教室が行っている、学生が主体となって企画・運営をする祭りやフェスタ、
地域の日本人学生との巨大ステンドグラス作成(伊藤さん曰く、大きくてより大変なものの方がいい!)。
山崎氏が手掛けた市川市のまんが図書館から発信するコミュニティーを広げよう作戦(市の施設跡地をまんが図書館に模様替えし、そこが一定の人たちだけの孤立した空間にならないよう、まんがが取り上げている様々なテーマに着目。例えば「キャプテン翼」を台車に乗せ、図書館外に持ち出す→芝生に転がって読んでいるとサッカーがしたくなる→ふと見ると奥のグラウンドにはサッカー指導員が!)
カギになった言葉は、”おもしろそうだから仲間に入れてほしいんですが”でした。
おもしろそうだから→仲間に入れてほしい =コミュニティー
伊藤さんの「日本語のクラスは何も教室内じゃなきゃいけないことはなく、どこでもどんな時でもできるんです。お花見に行けば簡単にごみの分別について学ぶことができます。」というお話は、頷くしかありませんでした。
山田さんがおっしゃっていた「外国人は、言葉が通じなくても文化が違っても怖くないですよ」という訴えも心に残っています。
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