14段階の「英語学習法」1級編 初心者でも絶対に上達するおすすめの勉強法!
英語を母国語のように使いこなせるまでの道のりで一番基本となることが「基礎を
怠らない」ということです。初心者も疑似初心者(かつて何年も学校で勉強してきた
が、ほとんど使い物にならず、やり直したいという人)も最大の急務は、日本脳とは
別に英語脳(英語を英語で理解する脳)を創りあげることです。英語脳という入れ物
さえ創れば、日本語脳の中に入っている知識を英語脳の方に移動させるだけで、これ
まで使い物にならなかった英語の知識を、初めて生きた英語として用いることができ
るようになります。そのためにまずは、「知っていること」を確実に「使えることへ」
が目標です。
1級は、英検でいうと準1級、TOIECでいえば750点を取れるレベルです。ここではリーディング力と文法力の総仕上げをしましょう。また、それらを「実践で使う」ために構文構造の総復習をして、速読でネイティブのスピードを手に入れましょう。
<使用するテキスト>
➊ CambridgeEnglish Readers Level 6
Cambridge University Press 700円前後
❷ English Grammar in Use With Answers (Book & CD-ROM)
Cambridge University Press Raymond Murphy (著)
参考価格3,290円
1.『Cambridge English Readers Level6』を10冊読んで、速読の訓練もすること
既に2級までで英文を理解するうえで必要な全ての構文構造について学び終えました。後はたくさんの用例を積極的に使ってみて、自然に使いこなせるまで慣れるだけです。
世の中には英単語3万語を知っているというようなことを誇っている人もいるようですが、『Cambridge English Readers Level 6』で使用されている4000語近い見出し語をマスターすれば、後は英語を学ぶのではなく、英語で関心のあること、必要性のあることを学んでいけばすぐに1万語、2万語の語彙を身につけることができます。5000以上の単語数を誇るのはあまり意味のない話です。一般教養レベルの語彙をマスターした後は、どんな専門分野を選ぶかによって、分野毎の語彙が何万とあるため、自分が関心をもたない分野の単語をいくら学んでも使う機会があまりないでしょう。
1級課程を無事卒業して入段した後は、初段で教養課程の内容を終え、二段からは好きなこと、興味のあること、必要なことを優先して積極的にそれらの情報を英語で取得し、活用してください。
『Cambridge English Readers』のLevel 6は10冊パックになっています『Oxford Bookworms』と違って、before, while, afterreadingのactivitiesは本の末尾にではなく、CambridgeUniversity Pressのホームページからダウンロードするようになっています。
http://www.cambridge.org/elt/readers
にアクセスして、左欄のWorksheets and lessonplansをクリックすると、レベルごとに利用可能なlesson plan, worksheet,answers が以下の、<Level6>の表のように表示されます。
Level 6の取り組んでいる作品の中から、該当するworksheetを選んで印刷してください。Lesson planはクラスルームでの教師用のものですが、自分が自分を教える教師になったつもりでLesson planもダウンロードして理解を深めるのもいいでしょう。(Lessonplanを使うかどうかは自由選択です)
<Level 6>
Title | Lesson plan | Worksheet | Answers |
A Love for Life | 〇 | 〇 | 〇 |
Deadly Harvest | 〇 | 〇 | 〇 |
Frozen Pizza and other slices of life | 〇 | 〇 | 〇 |
He Knows Too Much | 〇 | 〇 | 〇 |
Murder Maker | 〇 | 〇 | 〇 |
Nelson's Dream | 〇 | 〇 | 〇 |
The Best of Times? | 〇 | 〇 | 〇 |
The Way Home | 〇 | 〇 | 〇 |
This Time it's Personal | 〇 | 〇 | 〇 |
Trumpet Voluntary | 〇 | 〇 | 〇 |
リーディング教材の使い方は今までと同じです。3級までは頭の中に英語回路を創り、それを強化するための音読を重視してきましたが、2級からさらに英文の音読訓練に重点がシフトします。速読のコツは2級編でも述べましたが、まずは3-4単語を一塊として捉えて、瞬間的に読み取る眼の移動訓練を行うことです。
最初の内は黙読していても音読のクセが残っていて、頭の中で音を出して一語一語発音しながら読んでしまいがちですが、意識して訓練すると、やがて音は消え、代わりにイメージで読んでいる内容が頭に入ってきます。
本リーズの、例えば『A Love for Life』は、初めから終わりまでまずは3時間以内に読めるようになるまでトレーニングしてください。さらにトレーニングを重ねれば1時間以内に読めるようになります。
早く読むここと正確に読むことは両立が簡単ではありません。速読と精読を繰り返すしかないので、英語を自由自在に操るために努力しましょう。
2.『English Grammar in Use』で文法の理解を確実にし、十分な練習をすること
1級での仕上げは、『EnglishGrammar in Use』のpp. 326 -335のStudyGuideで理解できていないところ、あやふやなところを発見して、該当するUnitsで理解を確実にし、十分な練習をすることです。
その後、英検準1級の模擬試験での合格点、またはTOEICの模擬試験で750点以上取れることを確認して、晴れて入段となります。
『English Grammarin Use』のStudy guideでは次の文法事項の理解度をチェックします。
□ Present andpast (現在形と未来形)
□ Present perfectand past (現在完了と過去)
□ Future (未来形)
□ Modals (法助動詞)
□ If and wish
□ Reported speech (間接話法)
□ Questions andauxiliary verbs (疑問文と助動詞)
□ - ing and theinfinitive (進行形と不定詞)
□ Articles andnouns (冠詞と名詞)
□ Pronouns anddeterminers (代名詞と限定詞)
□ Relativeclauses (関係詞節)
□ Adjectives andadverbs (形容詞と副詞)
□ Conjunctionsand prepositions (接続詞と前置詞)
□ Prepositions (前置詞)
□ Phrasal verbs (句動詞)
理解不十分なところ、あやふやなところは各質問の右欄に表示されている該当Unitの例文で練習して、練習問題もきちんとやってください。1週間ほど集中して確認と練習をすれば、中級レベルの英語構文はすべて理解できるようになるでしょう。
3.英検準1級の試験に挑戦すること
最後に、英検準1級の試験に挑戦してください。英検の試験問題は財団法人日本英語検定協会のホームページ(http://www.eiken.or.jp/)で、問題と解答がダウンロードできるようになっています。このホームページに、Can-do リストがあり、そこで準1級合格者に求められる「読む」「聞く」「話す」「書く」の4技能のレベルが示されているので、チェックリストとして使ってください。
読む: 社会性の高い分野の文章を理解することができる。
□ 英文の種類や読む目的に応じて、適切に読みこなすことができる。(新聞をさっと読む、評論文を注意深く読む、小説を楽しみながら読むなど)
□ 英字新聞で社会的な出来事に関する記事を理解することができる。(TheJapan Times / The Daily Yomiuri / The New York Timesなど)
□ まとまった量の英文の要点を理解することができる。(講義や研修での課題図書や資料など)
□ 仕事に関する手紙(Eメール)を理解することができる。(会議日程、取引内容など)
□ 商品の取扱説明書を理解することができる。(電化製品など)
聞く: 社会性の高い内容を理解することができる。
□ 興味・関心のある話題に関するまとまりのある話を理解することができる。(講演、講義など)
□ テレビやラジオのニュース番組を聞いて、その要点を理解することができる。
□ 観光地や博物館などでガイドの説明を理解することができる。
□ 公共の施設や学校などで、簡単な指示や説明を聞いて、理解することができる。(施設の使用上の注意、 会員カードの使い方など)
□ 交通機関における指示や連絡事項を聞いて、理解することができる。(乗り換え方法、乗り物の遅れに ついてのアナウンスなど)
□ 自分の仕事や専門分野の内容であれば、電話で注文や問い合わせを聞いて、理解することができる。
話す: 社会性の高い話題について、説明したり、自分の意見を述べたりすることができる。
□ 調べたことについて、まとまりのある話をすることができる。(課題の発表、仕事の プレゼンテーションなど)
□ 自分の仕事や専門分野に関する講義や発表などを聞いて、それについて質問したり自分の考えを 述べたりすることができる。
□ 商品やサービスについて、苦情を言うことができる。(商品の故障、サービスの内容など)
□ 公共の施設で簡単な用を足すことができる。(郵便局で手紙を出す、図書館で本を借りるなど)
□ 病院などで健康状態を伝えることができる。
□ 簡単な内容であれば、電話で用を足すことができる。(歯医者や美容院の予約など)
□ 読んだ本や見た映画について、そのあらすじを述べることができる。
書く: 日常生活の話題や社会性のある話題についてまとまりのある文章を書くことができる。
□ 興味・関心のあることについて、説明する文章を書くことができる。(簡単なレシピ、 器具の使い方など)
□ 興味・関心のある話題について、聞いたり読んだりした内容の要約を書くことができる。(講義の内容、 雑誌や新聞の記事など)
□ 日常生活の身近な話題について、自分の考えや意見を書くことができる。(「食事と健康」など)
□ 日本の文化について紹介する簡単な文章を書くことができる。(食べ物、祝日、お祭りなど)
□ 自分がやりたいと思っていることの説明や理由を書くことができる。(留学や入社の志望動機など)
□ 自分の仕事や専門分野の内容であれば、注文や問い合わせに対して簡単な返事を書くことができる。
全ての項目に自信がありますか? 自信のある項目には□の中にㇾ点か〇で印を付けて、チェックリストとして使ってください。
『English Grammarin Use』で弱点を全てカバーした後は、全項目に◎を付けるほどの自信があることと思います。
4.毎日必ず「チェックリスト」でチェックすること
確実に英語を母国語のように使いこなせるレベルまで自分1人で努力するためには継続するための工夫が必要です。確実に練習メニューをこなすためには、この学習法を良く理解している「アイザック外国語スクール」のようなところで指導を受けるのが理想的ですが、それができない場合は親や兄弟に「チェックリスト」で、練習を怠けていないかどおうかチェックしてもらう必要があります。頼める人がいない場合は、自分で自分をチェックしてください。
<1級練習メニューチェックリスト>
(平均練習時間:200時間、2ヶ月~4ヶ月)
□『CambridgeEnglish Readers : Level 6- Advanced (3,800 headwords)』を10冊読む
□『A Love for Life』
□『Deadly Harvest』
□『FrozenPizza and other slices of life』
□『He KnowsToo Much』
□『MurderMaker』
□『Nelson’sDream』
□『The Best ofTimes?』
□『The WayHome』
□『This Time It’s Personal』
□『TrumpetVoluntary』
□『EnglishGrammar in Use』のpp.326-335のStudy Guideで理解できていないところ、あやふやなところを発見して、該当するUnitsで理解を確実にする。1週間から10日間、集中して練習すること。
□英検準1級Can-doリストの読む、聞く、話す、書くのチェックリストで実力をチェックする
□英検準1級試験を実際に受験するか、インターネットで試験問題をダウンロードして挑戦し、自己採点する。またはTOEICの試験を受けて、スコアが750点以上であることを確認する
□毎週の内1日は、音読(テキストは自由)を30分以上実行する。以後、この習慣を続ける
□速読を練習して、『A Love for Life』を3時間で読めるようにする