ドイツ留学、赴任経験者が語る、現地生活でのリアルな体験談
アイザックに通われている生徒さんの中には、語学留学や海外赴任を目的にレッスンを受けられる方も多くいらっしゃいます。その中で、実際にアイザックでレッスンを受けられた後、ドイツに留学、赴任されたAさんとBさんへ、現地での生活などについてインタビューをさせて頂きました。
語学留学されたAさんは、アイザックで半年間50レッスンを受けられました。
ドイツ赴任されたBさんは同じく半年間、40レッスンを受けられました。
その後、それぞれの都市へ留学、赴任され、ドイツでの生活や人間関係に戸惑いながらも、勉強、仕事に打ち込んで来られました。ドイツ留学、赴任を控えている皆さん、リアルな体験談をぜひご一読下さい。
ドイツ語での住民登録申請、現地社員とのコミュニケーションに不安
Q 渡航前はどのようなことが不安でしたか?
ドイツでは、同じ都市に3か月以上滞在する場合、住民登録を申請する必要があります。現地役所での申請なので、もちろんドイツ語。アイザックでドイツ語を身につけられていたとはいえ、言葉を理解できるか、こちらの言うことが伝わるか不安でした。
何より現地の社員とコミュニケーションがとれるかどうか不安でした。上手くコミュニケーションがとれないと、仕事に支障をきたすので、仕事がきちんとできるかどうかも不安でした。また、ドイツは日本に比べてインフラとサービス分野の物価が高く、経済的にも大丈夫かなと不安に思うことがありました。
約束事がいい加減、ダイレクトな言い方にショック!
Q 現地で生活を始めてから、人間関係でとまどったことはありますか?
ドイツは移民の受け入れに寛容なため、様々な外見の人々が交わっています。もちろん学校も同じく、友人関係も幅広い人種と交流することができました。多様な国民性に接することができる良い面もある一方で、それぞれの価値観が異なる点も多く、特に約束事がいい加減になる場面があり、戸惑いました。
最初の内は言葉がそこまでわからないので気にならなかったのですが、言葉をある程度理解できるようになってくると、ダイレクトなものの言い方にショックを受けました。日本人は遠回しに物を言って、相手を傷つけないように気を遣いますが、それとは真逆な言い方をする人をどう理解し、どのように付き合えば良いか悩みました。
戸惑いはあるものの、思っていることを真摯に伝えれば分かり合える!
Q ドイツの生活で戸惑ったこと、馴染みにくかったことはありましたか?
とにかく書類での手続きが多いので、常にまとめておいたり、準備をしたりする必要がある事が馴染みにくく、不憫に思いました。
また、インターネットの解約をする際、事前に電話で海外へ引っ越す旨を伝えたところ、本体を指定された住所に送り、引っ越しの証明を同封し契約の解除になるはずが、結局のところ通常の3ヶ月前申告の扱いになり臨機応変な対応はしてもらえなかったこともありました。
先進国であり、生活環境として世界の中で日本人がそこまで戸惑わずに生活できるのではなかという印象ですが、やはり文化やメンタリティーがまったく同じではないので、戸惑いはありましたね。
ドイツ生活に慣れてきた滞在2年目からは、本当のドイツとドイツ人というのが実感できてきて、様々なショックがありました。ですが、自分の立ち位置を確認し、日本とドイツについて考えることで見えてくるものがあました。当たり前のことですが、相手も同じ人間であるということを信じて、思っていることを真摯に伝え、分かり合えるいう実感を積み重ねていくように心がけました。そうすることで、スムーズなコミュニケーションがとれるようになりましたね。
鉄道遅延は当たり前、サービス精神や食事のルールがまるで違う!
Q 現地で体験したカルチャーショックはありますか?
時間にきっちりしていそうなイメージだったのですが、ドイツ鉄道は頻繁に遅延が発生し、5本に1本の電車しか時間通りに運行しないほど、運行時間にルーズだったことが現地に行って分かりました。それも5分くらいの遅れは遅延に入らず、30分、1時間遅れるこことも珍しくありません。また、遅延したからといって遅延証明書が出ることもなく、対処がされることがないので、不便に感じる事が多々ありました。
ドイツにいながら世界中の人達を見て、接しているような気がするほど外国人が多く、その外国人が自分自身も含めて、ドイツ社会に溶け込めるということが不思議に思いました。
また、普段の生活で日本と違う点にカルチャーショックを受けたのは、お店が時間ぴったりに閉まってしまう点、お客さんがないがしろにされる点、伝統的に夜に温かいものを食べない、歩きながら食べたり公共交通機関の中で物を食べる点、休暇が長く、多い点などです。
文化の成り立ちを考え、素直に寛容に受け入れる!
Q カルチャーショックをどのように克服されましたか?
ドイツ留学をする前に他の海外での生活経験があったので、寛容に受け入れることができました。国が違えば生活習慣も国民性も違うということは理解していたので、その国にいけばその国の習慣にならい、日本との違いを素直に受け入れることが大切だと思います。
なぜそういう文化になったのかを考えることで、成り立ちが理解でき、受け入れることができました。あとは生活していく上で慣れていくことですね。個人差が非常に大きいところだとは思いますが、私は徐々にドイツの文化の中で生きていくことに違和感がなくなっていきました。
慣れ親しんだ物だけ日本から持って行けば、現地で十分揃えられる!
Q 日本から持って行って役に立ったものはありますか?
コンタクトレンズです。ドイツはオーガニック製品の多い国なので、逆に必要な物が買える機会が多かったですね。
私が赴任した都市は基本的になんでも揃えることができたのですが、日本の方が安かったり、作りがよかったり、使い勝手がいいものなどを選んで持って行きました。特に、食材と使い慣れた化粧品は持って行って良かったと思いました。
強い正義感、頑固、率直、親しくなればとても親身に!
Q ドイツ人の人柄について教えてください。
日本も沖縄から北海道まで地域によって人柄が異なるように、ドイツの人も地域性によるところがありますが、正義感が強い人が多く、協調性があると思いました。
ドイツ人の人柄も様々ありますが、基本的に頑固、直情的・率直、懐に入れるととても親身、オープン、個人主義という印象を受けました。
伝統料理はカロリー、塩分高めでも、多国籍料理多数でおいしい食事が楽しめる!
Q ドイツの食事は日本人に合いますか? おいしいものや、苦手だなと思う料理はありますか?
伝統的な食事は肉類で、塩分の多い食事が多くあります。外国人も多く在住しているためか、モロッコ料理、イスラエル料理、シリア料理など、多国籍料理の選択の幅が多くありました。
日本人にもおいしく食べてもらえると思いますが、毎日ドイツ料理だとカロリーが高く、味が濃く、大味ということで飽きてしまうと思います。私個人がおいしいと思ったのは、ジャガイモを使ったもの(ジャガイモ団子、ピューレ)、シュペッツレ(ショートパスタ)、ソーセージ、チョコレート、チョコレートケーキ、ビール、ワイン、ジェラート、ピザ(私が住んでいたミュンヘンはイタリア人が多かったので)などで、苦手なものは特にありませんでした。
地域によって異なる冬場。夏は紫外線にご用心!
Q ドイツの気候について教えてください。
冬場はベルリンだと急激に寒くなることがありましたね。留学先のデュッセルドルフは西側で、気候が穏やかでした。夏場は空気が乾燥していて、紫外線で皮膚が痛くなることもあるので、日焼け止めは必要だと感じました。
私が住んでいたミュンヘンは、札幌とほぼ同じと思っていい気候でした。札幌より雪は少ないのですが、基本的に空気が乾燥していて、さわやかな高原のような気候でした。夏は、昼間は暑くても(直射日光は非常に強い)朝夕は涼しく、日陰も涼しかったです。冬は基本的にどんよりしていて、日照時間が少なく、寒いときはマイナス20度近くになりました。雪が降ると体感温度はさほど低くなく、セントラルヒーティングで家の中が暖かいので、日本人が思うほど生活しにくい寒さではありませんでしたね。
現地の人とのコミュニケーションで学びが深まり、人生が豊かになった!
Q ドイツに留学、赴任して良かったと思うことはありますか?
現地の学生と学ぶ事で、アカデミックな分野でのドイツ言語習得や文化に触れる機会が多く、留学できて良かったです。
100パーセントドイツで生活できて良かったと思います。人生が豊かになり、人として成長することができました。