急なブラジル赴任!?駐在員が教えるビジネスマナー10選

急なブラジル赴任!?駐在員が教えるビジネスマナー10選

私がブラジル・サンパウロに駐在していた際の経験をもとに、ブラジル赴任、出張でブラジル人とうまく付き合うためのマナーをまとめました。今後駐在される予定の方のお役立てればうれしく思います。

1. カジュアルはOK?それともスーツ?服装のポイント

 

服装はどの国のビジネスマナーでも重要ですが、ブラジルは他国に比べるとそれ程厳しくありません。ジーンズにシャツ、その上にブレザーという格好はブラジルのビジネスマナーにおいては問題ありません。

それはおそらく、ブラジルのビジネス文化において、様々なファッションの流行が存在するからでしょう。例えば、冬にスリーピースのスーツを着ているとお洒落とみられますが、夏にはそうではありません。夏の時期の明るい色のスーツや服装については問題ありませんが、普段男性は暗い色(黒、チャコールグレイ、ネイビーブルー)のスーツを身に付けるのが無難です。

ネクタイは質の良い落ち着いたものを選ぶと良いでしょう。また、靴もしっかりと手入れをしておく必要があります。着ているものだけでなく、履物も見られる傾向にあるからです。


2. ブラジル人と仲良くなるには?コミュニケーションHOW TO


ブラジルでは、目をそらして話すことは失礼であるとみなされるので、アイコンタクトをしながら話しましょう。

ブラジル人との会話は大げさなものが多く、「NO!(まさか!)」などの相打ちをしたり、スキンシップも頻繁に行われたりします。コミュニケーションを大切にするので、会話を勝手に仕切ったり、ひとりで話し続けたりすることは不快に思われるので、注意しましょう。

ブラジルではサッカーの人気が非常にあり、サッカーの話題はいつでも盛り上がります。

その他に人気のあるスポーツとしてはバスケットボール、つり、競馬、テニス、バレーボールなどがあるので、スポーツの話題を出すことはコミュニケーションのきっかけとなるでしょう。


 


3.これは逆にNG!ブラジル人タブーの話題


ビジネスでの会話の中で、民族や階級の違いについて話をするのはタブーです。環境にもよりますが、階級の違いは人種の違いよりも強い差別の対象としての傾向があるので気をつけましょう。

個人的な質問、特に家族、収入や職場での立場などの話題は積極的にしないようにしましょう。ただ、これらの質問をブラジル人が理解を深めるためや、単に比較のためにしてくる場合がありますので、理解しておく必要があるようです。


4.どうやって呼び合うのが自然?名前を呼び合って仲良くなろう!


一般的にブラジル人は姓を2つ持っており、母方の姓を父方の姓の前に書きますが、姓で呼ぶ際には父方の姓を使います。 

ブラジルでは早い段階でお互いを名前(ファーストネーム)で呼ぶようになりますが、相手からそうするように言われるまではしない方が無難でしょう。

ブラジル人の連絡相手は、その人の肩書きで呼ぶようにしてください。Dr.(ドクター)はよく使われる肩書きで、実際に資格を持っていなくても、敬意の現われとしてドクターと呼ぶことがよくあります。

読み方などが難しい名前の場合には、発音の仕方を尋ねることは失礼ではありませんし、恥ともみなされません。なので、決して推測で呼ばないようにしましょう。

 

5.呼び合う際のビジネスマナー


職業上の役職である「ドクター」や「教授」(Professor)は仕事上の知り合いのみに使うようにしましょう。

職業上の肩書きのない人を呼ぶ際には、男性なら「Senhor」(セニョール=Mr.)、女性なら「Senhora」(セニョーラ=Mrs.)を姓の前につけて呼ぶのが最適です。 

ブラジル人の中には姓で呼ばれることを嫌がる人もいるため、「肩書き+名前」(例:DoctorGeorge)で自己紹介をすることもあります。なので、ドクターやセニョールなどの肩書きは名前のほうに付けて呼ぶことも可能です。

また、ブラジル人の取引相手が、いつも皆に名前で呼ばれているのを聞くことも多々あると思われます。例えば、Carlos da Silva弁護士は部下などには「Dr. Carlos」、同位以上の人間には「Carlos」といった具合です。

ブラジル人は名刺を交換する際に呼んで欲しい名前の下にアンダーラインを引き、呼んでほしくない肩書きを線で消すこともあります。例えば、Carlos da Silva弁護士の名刺が、Carlosの下に線を引いて、Dr.を線で消している場合は、「Carlos」と呼んでくださいという意味なので、その通り呼ぶようにしましょう。




 6.さあ商談!その前の準備は万全に!


ブラジルのビジネス文化において、英語は広く使われているので、英語で話しても問題はないでしょう。ただ、プレゼン用資料、名刺、プロモーション製品などはポルトガル語と英語の両方で準備するように心掛けましょう。

交渉の前には、名刺を十分に持参するようにしてください。ブラジル人は日本同様に名刺の交換が頻繁に行われます。 ブラジルのさまざまな場所で24時以内に英語の名刺をポルトガル語に翻訳して印刷してくれるサービスを見つけることができますので利用してみてください。

ブラジルのビジネス文化においては、ビジネスよりも人としての繋がりや関係を重要視するため、交渉団を変更することはしないようにしましょう。それまでの契約を台無しにするだけでなく、ブラジルにおいては重大なビジネスマナー違反となります。

 

7.交渉の際にはここに気を付けて!商談相手との関係性作りは必須


サンパウロを除いては、ブラジルのビジネスのペースは非常にゆったりとしたものでカジュアルな雰囲気の中で行われています。ただし、最初の面会の際にはフォーマルな雰囲気が必要になります。ただ、ブラジルのビジネス文化においては、商談に入る前に世間話をし、関係を構築することがとても重要となるので、単刀直入に商談に入らないようにしましょう。

交渉相手があなたに対して不信感や遠慮がある場合には、どんなにすばらしいプレゼン内容や実験結果でも交渉を進めることは出来ません。このような時は、あなた自身の人間性のアピールや、文化に対する理解や芸術への造詣の深さ、対人関係スキルなどによって、ブラジル人の交渉相手をあなた自身に惹きつけるように努力する必要があります。


8.ブラジル人をおもてなしするには?こんな接待が理想です


ビジネスの接待は、昼食か夕食で行われるのが一般的です。近年ではパワーブレックファストなどの朝食でのミーティングが増え始めています。

仕事相手との食事時間としては、昼食なら2時間、ディナーなら3時間を最低限確保しておきましょう。ブラジル人は家族を大切にする傾向があるため、ディナーよりもランチの招待の方が好まれます。ただ、親しい関係であればディナーに招待すると同時に、配偶者も招待することでより親密な関係を構築することもできます。ですが、この場合は仕事の話は控えるよう気をつけましょう。また、お互いが出張先であればディナーに招待しても比較的喜んで受け入れられる傾向があるようです。

ブラジルでのディナーは、19002200の間に行われるのが一般的ですが、深夜200や、時には明け方の700まで続くことがあるそうです。



9.パーティ接待もあり!覚えておくべきマナーは


パーティーは個人の家よりもクラブやホテルなどで行われることが多いです。社交パーティーなどに招待された場合には30分ぐらいまで遅れて到着することに問題はありませんが、ビジネス上の接待などの場合には、時間通りに到着するようにしましょう。

可能であるなら一流のホテルに滞在するようにし、そこのレストランですべての接待を行うようにすればレストラン選び等に問題はありません。そうでない場合には、相手にどこかお勧めの有名レストランを聞くことがいいでしょう。

 

10.意外に厳しい?食事マナーをおさえて印象アップを


ビジネス上の食事の際のマナーは比較的厳しく守られます。自分がパーティーのホストの場合には、ビジネス相手を上座に、そのすぐ右に座るようにしましょう。 

相手が乾杯を求めてきた際には、グラスを持ち上げて乾杯を返してください。また、乾杯が行われてグラスをテーブルに置く間に飲まないでいると、あなたが乾杯での祈りに対して気にしていないと受け取られますので注意しましょう。

食事は決して直接手で触れないでください。ブラジルではこれは大変なマナー違反として受け取られます。サンドイッチやフルーツでもナイフで切って食べるよう気をつけましょう。どんなに食べ物がやわらかくても、フォークで切るのは避けるようにしてください。食べ物をナイフで切った後には、ナイフの先をお皿の上に、持つ部分をテーブルに置き、フォークを使って食べるようにしましょう。食事が終了したことを示すには、ナイフとフォークをお皿の上に平行に置き、フォークの刃を上に向けます。

食事の際の世間話は歓迎されますが、ビジネスの話題は食事が終わってからする方がよいでしょう。コーヒーがサーブされたら食事は終了なので、相手からビジネスの話を切り出してくるのを待つようにしてください。 

 

文化・マナーの事前学習も万端に!楽しい駐在生活を

以上いかがでしたでしょうか。事前に少しでもポイントを押させておけば交渉をスムーズに進められるようになりますよ。

私は赴任前研修でポルトガル語をネイティブの先生に教わったのですが、その時に文化やマナーについてのお話も交えて教えていただけたおかげで、現地に行ってもすぐに現地スタッフや取引先の方とコミュニケーションが取れました。みなさんもぜひ事前の準備をしっかりされていくことをお勧めいたします。

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