グローバルに視野を広げて【ポルトガル語講師インタビュー】城間アンドレイ先生(ブラジル出身)
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日本の大学に留学するため、10年前に来日された城間アンドレイ先生。ご先祖様が沖縄出身という日系ブラジル人で、ポルトガル語講師歴8年目です。今回はアンドレイ先生に、日本とブラジルの文化・習慣の違いや、ブラジルの魅力、普段のレッスンで心掛けていることなど、色々とお話を伺ってきました。
心の距離が遠い日本人
Q.日本に来て、ブラジルとどのような違いを感じましたか?
まずは人間関係のことですね。ブラジルはオープンな人が多くて、知り合ってからすぐ友達になるんですが、日本では距離を縮めるまでに時間がかかるように感じました。頭の中で考えていることを表に出さない日本人も多くて、コミュニケーションの取り方には少し気を遣いましたね。
それと、私はサンパウロ出身なんですが、東京の方が人が多いような気がしました。都心の満員電車にはびっくりしましたが、時間通りに電車が来ることが多いので、外出の計画が立てやすいですね。
特に東京はコンビニなどのお店が沢山あり、商品のバラエティも豊かで、生活するにも本当に便利な国だと感じました。治安も、ブラジルとは比べ物にならないほどいいですね。カフェで荷物を席に置いたままトイレに行っても、家の鍵を閉めないで出掛けても、何も盗まれることはありませんし。
以前、日本の会社でも働いたことがあるんですが、やはり全然雰囲気が違いました。ブラジルはあまり細かいことを気にしない人が多いんですが、日本人は細かい部分まで気を付けて仕事をしていて、オフィスもシーンとしていることが多かったですね。
陽気でポジティブなブラジル、視野を広げてくれるポルトガル語
Q.ブラジルやポルトガル語の魅力について教えてください。
ブラジルは、何があってもポジティブで、陽気な人が多いですね。外から来た人にも寛容で、温かく受け入れてくれる国なんです。ポルトガル語で話しかければ、きっと沢山の人と仲良くなれますよ。
最近では、ブラジルの経済成長に注目している企業も多く、仕事のためにポルトガル語を学習する方も増えてきました。
ただ、ポルトガル語を学ぶということは、現在のポルトガルやブラジルのことを理解するだけでなく、時代を超えて他の地域にも視野を広げていくことができるんです。かつてポルトガルの文化は、アンゴラ、モザンビーク、マカオ、マラッカ、ゴアなど、様々な地域で育ってきました。
特に歴史がお好きな方には、こういった視点を持つと一層興味深く感じられるのではないでしょうか。
生徒さんが何を望んでいるのかを第一に
Q.レッスンでは、どのようなことを重視していますか?
まずは、生徒さんがこのレッスンにどんなことを求めているのかを考えて、それに合わせてテキストや学習計画もカスタマイズしていくようにしています。人によってペースは様々ですが、特に赴任を控えてレッスンにいらっしゃる場合は、短期間で集中して学習したいというご要望が多いんです。
そういった方には、少ない時間の中でも、まずは基礎がしっかりと定着するようトレーニングしますし、ブラジルに行って一人立ちして学習を続けていただけるよう、学習方法のアドバイスもしていますね。
生きたポルトガル語を楽しむ
Q.生徒さんのモチベーションを上げるために、どのようなことを心掛けていますか?
普段からテキスト通りにレッスンを進めるのではなく、今ブラジルで流行していることや、有名な音楽についての話題も取り入れています。
たまにはポルトガル語のスラングを紹介してみたり、インターネットの動画を観たりと、生徒さんが楽しく学習を続けられる工夫をしていますね。リスニング教材として、実際にブラジルで流れている短いコマーシャルを活用することもありますよ。
あとは、生徒さんからのリクエストに応じて、様々な情報をお伝えしていますね。
単語を暗記していくのは大変かもしれませんが、面白く覚えてもらえるよう、教え方を工夫しています。ポルトガル語で「100」は「セン」というんですが、こういう話をすると皆さんすぐに覚えてくださるんです。
こんな感じで、レッスンは明るくオープンな雰囲気ですし、生徒さんとはたまに飲みに行ったり、フェイスブックで連絡を取り合ったりすることもあるぐらいフランクな関係なんですよ。
カスタマイズしたレッスン、生徒さんの成長を支えるやりがい
Q.アイザックで講師をやっていてよかったことを教えてください。
アイザックはスクールの雰囲気がよく、生徒さんや講師のことも含めて、スタッフの方がよくサポートしてくださるんです。ポルトガル語のテキストも沢山揃っていて、生徒さんに最適なものを選んでいけるのもいいですね。
集団レッスンでは、一人ひとりのレベルやニーズに合わせていくことが難しいんですが、アイザックは一人ひとりに合わせたレッスンができるのが魅力です。
以前「大学でポルトガル語を勉強しているのに、なかなか話せるようにならない」という方がレッスンにいらっしゃったことがあります。大学の集団授業では、あまり会話を練習する機会がなかったそうなんです。アイザックでは会話を中心に、1回1時間半のレッスンを週2~3回のペースで2ヶ月間続けたところ、驚くほど話せるようになりました。
大学での成績も上がり、先生からも褒められたと報告してくれて、私としてもとても嬉しかったですね。
上達の鍵は、積極的に話すこと
Q.先生のもとで学ばれた生徒さんは、どのように成長していきましたか?
以前、ブラジルに赴任予定で、ゼロからの状態で始めた方がいらっしゃいました。1回5時間のレッスンを週5回のペースで2ヶ月続けたところ、日常会話に問題がないレベルにまで到達しましたね。
上達するうえで一番大切なのは、ご自身の「話したいという気持ち」なのではないでしょうか。あまりボキャブラリーのない初期の段階でも、簡単な挨拶や自分の知っている言葉を積極的に使ってみるといいですね。
成長の早い生徒さんは、質問があるときも、知っている範囲の言葉を一生懸命組み合わせて、何とかポルトガル語で話そうとしています。日々習ったことを復習し、繰り返し使っていくことで、記憶も定着していくんです。
ブラジルの文化や自然を楽しんで
Q.これからポルトガル語を学習される方や、ブラジルに行く方にメッセージをお願いします。
どの言語もそうですが、何があっても諦めず継続していくことです。ボサノヴァ、カポエイラなどのブラジル文化も、ポルトガル語を勉強することでより面白く感じられるようになりますよ。
ブラジルは海がきれいで、自然も豊かな国です。現地に行かれる方には、ぜひレンソイス・マラニャンセス国立公園に足を運んでいきたいですね。エメラルドグリーンの湖がとてもきれいで、一度は見たい絶景です。
食事も美味しくて、特に海鮮をココナッツミルクで煮込んだ「ムケッカ」というシチューが、日本人の口によく合います。ブラジルの定番料理でもあるので、ぜひ召しあがってみてください。
確かにブラジルは物騒なニュースも多く、日本より安全面への注意が必要なことは事実です。ただ、人間的な温かさが感じられる国なので、一度行ったらきっとブラジルの良さを発見できると思います。
ぜひ沢山の日本の方に、ブラジルにお越しいただけたら嬉しいです。