学ぶプロセスを楽しんで【ロシア語講師インタビュー】エレーナ先生
アイザックのロシア語講師、エレーナ先生をご紹介します!まず特筆すべきは、そのスペックの高さでしょう。東京大学の大学院で言語学を研究し博士課程を修了し、ロシアで8年・日本で16年、合計24年の講師歴をもっているという、正真正銘のベテラン講師エレーナ先生。現在アイザックの他にも、都内の大学や語学学校でロシア語を教えていらっしゃいます。
今回エレーナ先生には、ロシア語の魅力や普段のレッスンで心掛けていること、学習者へのアドバイスなど、色々お話を伺ってきました。
コミュニケーションのギャップ
Q.日本に来て、最初の生活はどうでしたか?
まず大変だったのは、ロシアとは全然気候が違うので、夏の暑さに慣れることでしたね。
言葉の面では、日本に来る前に勉強してはいたものの、会話の中で時々、日本人の意図に気付かないこともありました。例えば、日本人に何かをお願いして、「ちょっと難しいんですが…」と言われた時に、「難しいけど頑張ればできる」という風に捉えてしまって、断られたことが分からなかったんです。
他にも、ご近所さんから「今日は暑いですね」と声を掛けられた時、ただのあいさつで言われていることが分からなくて、「いや、今日はそんなに暑くないです」と返してしまったことなんかもありました(笑)
国民性の違いとしては、日本は自分の主張よりも和を大切にして、ニコニコしている人が多いなと感じましたね。一方のロシアは個人主義的で、自分の意思や考えをはっきりと伝えるように教育されているんです。何かを頼まれて断りたい時は、躊躇なく断りますし、Yes / No をはっきり言う傾向があります。
難しくも、奥深いロシア語
Q.ロシア語の魅力について教えてください。
皆さんご想像のとおり、ロシア語は難しい言語です。語順が少し変わるだけでも、細かなニュアンスの違いがでてきます。ただ、その難しさこそが、学べば学ぶほど奥深く感じられるのではないでしょうか。
ロシアには優れた文学作品が沢山ありますが、その原文に触れることができれば、翻訳で失われてしまうニュアンスも含めて味わうことができるんです。ロシア文学といえば、ドストエフスキーも有名ですが、私が生徒さんによくおすすめしているのは、プーシキンの詩ですね。
多くの文法的な知識を必要とする言語だからこそ、それを自由に操り、味わえるようになった時は、喜びもひとしおなのではないでしょうか。
生徒さんが主役となって話すレッスン
Q.授業で重視している点や、生徒さんとの接し方で心掛けていることを教えてください。
レッスンでは、とにかく「声を出す」ことを大切にしています。
私が中心となって話すのではなく、生徒さん中心で自分の話したいことを沢山話してもらっていますね。言語の習得には、何度も声に出してアウトプットする練習が不可欠なんです。
確かにロシア語は格変化など、覚えなければならない文法も沢山あります。ただ、文法を覚えたり、語形の練習をするだけでなく、最終的には生徒さんご自身で言いたいことが表現できるようになってほしいんですよね。
生徒さんとの関係はとてもフレンドリーで、いつもリラックスして楽しく話していただけるような雰囲気を心掛けています。
日々の上達が見えるレッスン
Q.生徒さんのモチベーションを高めるために、工夫していることはありますか?
生徒さんにはいつも、「レッスン前にできなかったことができるようになった」と実感してもらえるようにしています。
最近、アイザックでは、生徒さんの話している様子を定期的にビデオに撮るという、面白い試みを始めました。一人で勉強していると、自分の成長をなかなか客観的に振り返ることができませんが、昔の自分と今の自分の姿を見比べてもらうんです。そうすると、ご自身が今までどれだけ成長したかが目に見えて、さらにやる気が出てくるんですよね。
言語を習得する過程では、大変なこともあるかもしれませんが、自分が成長していくプロセス自体を楽しんでいただけたらと考えています。
一人ひとりに最適なレッスン、過去の生徒さんからの紹介
Q.アイザックで講師をやっていて、よかったと思う点はありますか?
アイザックのいいところは、生徒さん一人ひとりに合わせたレッスンができることですね。個人レッスンなので、生徒さんのご都合でスケジュールを決めていただけますし、それぞれのニーズや目標によって学習内容をアレンジしていくことができます。グループレッスンと違って、テキストや教え方も、一人ひとりの生徒さんに合わせていくことができるんですよね。
特に赴任前にレッスンにいらっしゃる場合は、大体数カ月間という方が多く、一番長い方でも半年と、皆さんあまりお時間がないんです。
ただ、アイザックでは一人ひとりに最適な方法でレッスンができるので、短期間でも効率よく習得していくことができるんですよね。それで、アイザックにロシア語を勉強しにくる方も多くて、昔私が教えた生徒さん同士が、現地に行ってから知り合いになったという話も聞くんです。
過去の生徒さんからの紹介で新しい生徒さんがいらっしゃることもありまして、こうやってご縁が繋がっていくのはとても嬉しいですね。
ゼロからのスタートで、驚異的な成長
Q.先生のもとで学ばれた生徒さんは、どのように成長していきましたか?
以前、1回1時間半のレッスンを、週2~3回のペースで半年間続け、ロシア語能力検定4級に合格した方がいらっしゃいました。ゼロから始めて、普通は1年以上かかるんですが、これは非常に珍しいケースです。
他にも、ロシア語で通訳案内士の資格を取得された方が7~8人はいますね。
ゼロから始める場合は、大体1ヶ月程度で簡単な会話ができるようになって、3ヶ月程度で日常会話ができるようになります。
上達の早い生徒さんに共通しているのは、やはりレッスン以外の時間でも自主的に勉強していることでしょうね。どの言語においても、レッスン時間が多いか少ないかというのは問題ではなくて、ご自身でどれだけ勉強されたかが成長に繋がっていくんです。
言葉を「認識しながら」聴く習慣
Q.これからロシア語を学習したいと思っている皆様にアドバイスをお願いします。
どの言語もそうですが、一番大切なのは自分自身で学習する習慣です。私がロシアで日本語を勉強した頃は、まだ日本語を教えてもらえるような場所もなく、ゼロから独学でのスタートでした。なので、自分で勉強することの大切さがよく分かるんですよね。
言語を早く習得したいのであれば、レッスン以外でも、積極的にその言語に触れてみましょう。その時は、言葉を音楽のように聞き流すのではなく、しっかりと「言葉として認識しながら聴く」ことを心掛けてみてください。
皆さんの中には、「ロシア語の勉強は大変だ」というイメージをお持ちの方もいらっしゃると思います。確かに、ロシア語は簡単に習得できるような言語ではありません。だからといって「難しい!難しい!」とばかり落ち込まず、ポジティブな姿勢で学習を楽しんでいただきたいです。
最後に
アイザックではバイリンガル講師からマンツーマンでレッスンを受けることができます。少しでもロシア語に興味をお持ちでしたら、まずは無料体験レッスンを受けてみてはいかがでしょうか?