急なタイ海外赴任!?駐在生活での注意点は?
20年間タイに在住していらっしゃった日本人タイ語講師にこれからタイへ長期滞在する方向けのアドバイスをいただきました。特に赴任でタイへ在住される方へのポイントをたくさんいただいております。ぜひご参考に!タイでの生活を快適にお過ごしください。
出発前に要チェック!タイでのマナー
―これだけはしっておいたほうがいいというマナーなどありますでしょうか?
まず、タイは仏教国であるので、仏教的なマナーは最低限覚えておいたほうがいいと思います。黄色い袈裟を着られたお坊さんを見かけられたら、特に女性の方が気を付けたほうがいいのが、女性はお坊さんに触れないんです。ですので、もしお坊さんが電車に乗っていたりした時に、隣が空いていたとしても、女性は隣に座らないほうがいいですね。何かの拍子に触ってしまってはいけませんから。
―なるほど。これは事前に知っておかないと、うっかり触れてしまいそうで危ないですね。
あともう一つは、タイでは頭は神聖な場所とされているので、子供を叱る時に頭をたたいたりだとか、逆に褒める時になでるというのも、避けたほうがいいですね。
―時間に関しては日本より緩い感じですか?
これは確かにタイの方のほうがゆったりしているといいますか、約束の時間に遅れてくるというのはよくあることです。逆に日本ほど時間に正確な国も世界的に珍しいとは思うのですが。もちろんその人によるところもありますので、一概には言えませんし、きっちり時間を守られる方もいらっしゃいます。
どうすれば良好な関係が築ける?タイ人社員とのつき合い方
―赴任で行かれた場合、現地社員の上司になられる方も多いと思いますが、この点に関して何か気をつけるべきことはありますか?
タイでも非常に面子を気にする文化があります。ですので、一番避けて頂きたいのが、人前で社員
を叱責することです。これは本当にタイ人のプライドを傷つけることとなります。下手をすると次の日から出社しなくなるというのも十分あり得る話です。
特に日系企業に就職される方は大卒のようなタイ社会の中では高学歴の方も多いと思います。そういった方は特に大学を出ていて優秀であるというプライドが少なからずあるので、人前で怒られることは屈辱的だと受け取る方もいます。まぁ日本でも最近パワハラが取り上げられているので、今時大声で怒鳴りつけるなんてことは減っているとは思うのですが。
―タイ人社員に何か指導したい場合はどういった方法がベストでしょうか?
もし何か指導したいことがある時は、個別に呼び出して個室でお話しするほうがいいと思います。それでも言い方によっては辞めてしまう時もありますが。
またいろいろ言い訳してあまり自分の非を認めようとしない場面もあるかもしれませんが、我慢強く接してください。
―タイ人の方の日本人の印象はどういった感じでしょうか?
非常に親日的な国だと思います。日本人が日本人として生活することで嫌な思いをすることはほぼないと言っていいでしょう。レストランなどでもまず嫌がられることはないですし、むしろ歓迎ムードがあります。
生活の根幹!タイでの毎日の食事について
―そうなんですね。長期滞在することになった場合は外食、自炊どちらのほうが多いですか?
もし一人暮らしをされるのであれば、買ってきて食べたほうが全然安いでしょうね。
―タイは屋台が多いと思うのですが、屋台のものなどですか?
屋台のものだけではなく、スーパーのデリなんかを家に持って帰って温めなおせば安上がりですよ。まぁ屋台のものも食器なんかが不衛生な場合があるので、その場で食べずに家に持って帰って温め直せば食べても大丈夫です。野菜とかはどれぐらい洗われているかなってちょっと不安に思う時もありますが(苦笑)
―生野菜とかはさすがに気を付けたほうがいいですかね。揚げ物とかは大丈夫そうですが。
揚げ物もお店の油の色を見て判断したほうがいいかもしれません。油に弱い人は少し古い油を使っているところだとあたるかもしれませんね。あと氷にあたる人も多いので、飲み物にも気を付けたほうがいいでしょうね。まぁ少しずつお腹も強くなるかもしれませんが(笑)
あと水道水も一度煮沸すれば十分飲めますので、毎度飲料水はペットボトルでとかでなくても大丈夫です。
―全体的には物価は安い印象があるのですが、いかがでしょうか?
ピンきりですね。先ほど出てきたような屋台で食べるならそれこそ一食150円ぐらいで済ますこともできますし、まあでも三食それはきついでしょうね。レストランの値段は本当にピンきりで、日本より高いところもあります。
そういった意味ではやはり外食よりは自炊すると安心かなと思います。自分で買ってきて洗って、調理するので、どういった過程で料理ができているかわかりますし。スーパーなどの野菜は新鮮なんですが、いま日本で使われていないような強い農薬がいまだ使われていますので、そこを自分の手でしっかり洗って調理したほうがまだ気分的にも安心できると思いますよ。
―では、あまり物価的には変わらないところも多いんですね。
日本と比べて安いのは人件費だと思います。たとえばマッサージなんかも非常に安く施術を受けられますからね。あと赴任の方だとドライバーさんや家事手伝いさんを雇うこともあると思うのですが、そのあたりですかね。
逆に私は日本に帰ってきてから、日本の物価の安さに少々逆カルチャーショックを受けまして(笑)向こうに長期滞在する日本の方だと、行かざるを得なくなると思うのですが、日本の食材を取り扱っているスーパーがあって、そこで買い物していると本当に野菜とかが高いんですよね。
最近の駐在さんからは「タイってあんまり安くないね」って感想を聞きますね。
最近のタイの交通事情は?最先端のタクシー手配システム
―交通事情はいかがですが?
ここ10年で発達しましたね。スクビットという日本人の方が多く住んでいる地域には電車も地下鉄もありますし、最先端のタクシーサービスも始まって非常に便利になっているみたいです。
特にタクシーのサービスがすごくて、携帯でタクシー会社のアプリか何かに自分の居場所と行先を入力して送信すると、自分がいる場所から一番近いタクシーが来て、目的地まで連れて行ってくれるというサービスが始まっているそうです。全く運転手さんと話さないでも目的地まで行けるので便利です。またメータータクシーなので値段交渉の必要もないですし、お金もカード決算で引き落としになっているみたいです。
―すごい!日本以上にハイテクなサービスなんですね。タイにも着々とIT化の波が押し寄せているのですね。
若い人も本当に最先端のものが大好きで、タイの給料からすると決して安い買い物ではない携帯をお金貯めて買っていますね。あと車も好きで、一家に一台ではなく一人一台という買い方で買っています。
お金を使うと言えば、日本に旅行に行く人も多くなりましたね。雪が見られるということで北海道は非常に人気があります。タイにはない気候なので寒いところに行ってみたいんでしょうね。
結局タイって住みやすい国?
―ここまでいろいろ聞いてきましたが、全体的にタイの住みやすさはいかがですか。
住みやすさは抜群だと思います。食事が口に合うのであれば、タイの方は本当に親日的ですし。気候も暑いのが特別苦手でなければいいと思います。
治安も非常に悪いというわけではないです。もちろん日本に比べたら、もう少し身の回りに気を付けて生活する必要があるかもしれませんが。
駐在の方たちも何ともなく快適に過ごせたなと言って帰って行かれる方ばかりですので。
でもまあ自衛の気持ちは忘れずに過ごせば、非常に住みよい国だと思いますので、今後赴任に決まられた方なども安心して行っていただければと思います。
いかがでしたでしょうか。なかなか日本にいては実際の生活が思い浮かばないことも多いですが、滞在者に聞くと安心ですよね。タイ在住歴が長く、タイ語のみならずタイの文化や生活にも精通した先生のレッスンを受講しませんか。まずは体験レッスンから。
最後に
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